小顔神HIROヒロと兼國治郎氏の密接な関係
川崎美和（下寺美和）氏が代表理事を務める美骨小顔協会において、申込者に虚偽申告を指示する事で高額なショッピングローンを契約させている許し難い問題について指摘した記事にて、違法性の高いビジネスモデルを堂々と繰り広げる団体や企業では、往々にして労働者への労働問題も同時多発的かつ頻繁に起こる事を指摘しました。
この記事も大変な反響があり、様々な情報提供をいただいておりますが、やはり当組合の指摘した懸念の通り、同様の事案は非常に多くあるようです。
その中から、記事投稿の以前からも情報提供があり、美骨小顔協会が将来的に辿り着くであろう未来と言っても過言ではない、美容業界の闇の象徴的な事案を代表して紹介し、全国の労働者の皆様に警鐘を鳴らしたいと思います。
小顔神HIROヒロこと和田浩幸氏と兼國治郎氏
本記事で指摘する美容業界の闇には主役となる2人の存在があり、まずはその2人について触れておきます。
1人目は、小顔神ヒロとして、YoutubeやInstagramなどで高い知名度を誇る、和田浩幸氏です。同氏は精力的なSNSでの活動を続けながら、フェムケア認定講師・美容整骨認定講師などといった民間資格を取得するためのスクールへの集客活動に励んでいます。
2人目は兼國治郎氏。同氏は小顔神HIROヒロこと和田浩幸氏の実質的な上司として、会社や業界の垣根を超えた上下関係を築き上げ、現在も深く交流関係を築き共に活動をしているとの事です。
一般社団法人美容整骨協会と株式会社日本美容整骨学院
そんな小顔神HIROヒロこと和田浩幸氏と兼國治郎氏ですが、共に、
- 株式会社日本美容整骨学院の代表取締役である和田浩幸氏
- 一般社団法人美容整骨協会の代表理事である兼國治郎氏
を主な顔として長らく活動を続けており、その事は組合員から提供された登記情報を見てもよく理解できます。
組合員から寄せられた様々な情報を元に調査したところ、彼らのビジネスモデル簡単にまとめると下記のようなものでした。
- 小顔神HIROとして主にSNSを活用したメディア露出で見込み客を囲い込む
- 実店舗を全国展開し美容整骨と名付けたショッピングローンを活用した高額施術を販売する
- 日本美容整骨学院でスクールを運営し施術者に対して高額なコースを販売する
- 一般社団法人日本美容整骨協会として加盟店から協会加盟費を毎月徴収する
- 実店舗のFC展開を行いFC店からFC加盟料を徴収する
このように、メディア露出・実店舗・協会・学院を掛け合わせたビジネスモデルは、美容業界に小顔矯正という新しい風を巻き起こし、急速に拡大していきました。
実店舗については、兼國治郎氏が自ら代表取締役を務めた株式会社KOGAO（法人番号2120001185009）にて運営し、主要都市を中心に全国18店舗を急速展開させました。
しかし、実店舗を運営していた株式会社KOGAOは、店舗展開に伴う借入金が増していく中、コロナ禍における感染対策の経費もかさんだ事でついに終止符が打たれ、100ヶ所以上の債権者への6.5億もの負債をかかえながら、2022年9月2日にはついに破産手続きの開始決定となってしまいます。
兼國治郎氏のビジネスモデル周辺に関する疑惑
こうして小顔矯正サロンを実店舗で運営していた兼國治郎氏が代表取締役を務める株式会社KOGAOは、多数の債権者と多額の債務から解放される形で終了したかに思ましたが、当組合には耳を疑うような情報も提供されています。
兼國治郎氏がSNSを復活させて最近また情報発信を始めたタイミングで、それを知った元労働者の方々が、自身は過去に無責任な大量解雇をしておきながら、小顔神ヒロと仕事をするために協会も学院も残しており、ビジネススキームも酷似しており、計画的な詐欺にあった気分で許せない、という気持ちから当組合に通報を寄せてきた事で、疑惑の核心に迫る事になりました。
協会や学院を巧みに利用した資金供与
さて、破産法は、支払不能又は債務超過にある債務者の財産等の清算に関する手続を定めること等により、債権者その他の利害関係人の利害及び債務者と債権者との間の権利関係を適切に調整し、もって債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図るとともに、債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的としています。
ですので、破産者は、破産後の新たな活動については、制限はあるものの、決して禁止されてるわけではないわけですが、破産前に取得していた財産等については、厳しく制限を受けるわけです。
（免責許可の決定の要件等）
破産法
第二百五十二条 裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする。
一 債権者を害する目的で、破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと。
五 破産手続開始の申立てがあった日の一年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に、破産手続開始の原因となる事実があることを知りながら、当該事実がないと信じさせるため、詐術を用いて信用取引により財産を取得したこと。
八 破産手続において裁判所が行う調査において、説明を拒み、又は虚偽の説明をしたこと。
この点、兼國治郎氏については下記のような情報が寄せられています
- 破産後も協会加盟金の徴収業務を自ら行っている
- 破産前に離婚をして自身の財産を元配偶者に移動させている
- 破産後も小顔神HIROのSNS等で旧実店舗で使用していたロゴ等を使用し活動を続ける
- 実際には株式会社KOGAOが深く運営に関わっていたスクール事業を破産前に学院に実質的に移行している
- 破産前も破産後も株式会社KOGAOの元従業員に対する学院への異動を積極的に斡旋している
- 商標利用料を得る目的で美容整骨の商標権を破産前に協会に移転させる
前述の登記情報でも、株式会社日本美容整骨学院の目的について、破産直前に、SNSを主たるものとするような記述から技術指導やFC運営などを追加した内容に変更登記されていたり、破産の直後もSNSにおいて、破産前に使用していたロゴ等を引き続き使用しながら同じように活動を実際にしている点から、集まった情報の高い信憑性が確認できます。
記載した情報は当組合で確認できた内容のごく一部であり、信憑性が高まれば労働者の皆様への更なる注意喚起も可能なため、更なる情報提供が御座いましたらお気軽にご連絡ください。
信販会社との密接な関係
このように、短期間で美容業界に旋風を巻き起こしたものの、破産という形で、実店舗の運営については一旦の幕を閉じた形となっている兼國治郎氏ですが、経営が立ち行かなくなった主な原因は、果たしてコロナの影響であるとして安易に片付けて良いのでしょうか？
実は根本的な原因は、一見すると魅惑的なキャンペーンを打ち出し、多額な広告費を各所に投入しながら新規顧客を集客し、施術スタッフに巧みなトークマニュアルを仕込んでショッピングローン契約を獲得させるという、あまりにもリスキーで顧客軽視な自転車操業的な実態であったからだ、と当時の従業員でもあった複数の組合員から多くの悲痛の声が寄せられています。
そうなると、目まぐるしい急成長をとげて小顔ビジネスを急拡大させたカラクリの最大の肝は、ショッピングローンと言えるのではないでしょうか？
大型の商業施設に店舗を構え高額な家賃を払い、インフルエンサーや芸能人を多用して莫大な広告宣伝費を使い、顧客が食いつくような謳い文句で来店数を増やし、高額なショッピングローン契約を売り捌き続けた結果、小顔ビジネスの急成長と終幕を生み出してしまったと言えそうです。
それを裏付けるように、冒頭でも触れた、川崎美和（下寺美和）氏が代表理事を務める美骨小顔協会も、偶然なのか必然なのか大阪市という同じ地域で、後を追うように瓜二つのビジネスモデルを行い、その結果リアルタイムで大変な問題を巻き起こしています。
エステ業界のみならず、高額契約のショッピングローンを商品や教材として販売する企業や団体と、信販会社との密接な関係が生み出す潜在的な問題が、ビグモーターと保険会社との癒着関係から発生した以上の社会問題になる懸念を強く感じるため、当組合は今後も注視し続けたいと思います。
兼國治郎氏の巻き起こした労働問題
前述の組合員から寄せられた情報にもある通り兼國治郎氏は、破産した会社の元代表取締役であるという地位を利用して、実は裏で破産前に事業を引き継がせたとの強い疑いのある学院へ、従業員の引き抜き行為を積極的に行っていたようです。
破産となってしまったのは代表取締役の経営責任によるものであるにも拘らず、従業員たちが元々入社した際に魅力と感じていた事業の根幹、つまり美容整骨技術が身に付けられるというメリットは、破産後は学院で受けられるのだからそっちを辞めて学院にこないか？、という誘い文句を使うわけです。
このような行為が、ショッピングローンを利用した自転車操業経営と同じように、次から次へと身勝手に従業員を退職・転職させる結果となり、行く先々の会社や店舗で、あらゆる労働問題を引き起こす事になる事は明白です。
経営者による身勝手な引き抜き行為が巻き起こす労働問題は業界を問わず起こっており、その全ての皺寄せは最終的に罪の無い労働者に向かっていくことになります。
労働問題の根本的な原因となっている不正の温床は、いつも同じような問題に起因する事が多いため、その皺寄せが労働者に向かってしまう前に、未然に防ぐことが非常に大事です。
労働者からの労働相談のみならず、労働問題をなくして健全な経営・運営をしたいと望む企業・団体の皆様におかれましても、取り返しのつかない問題に発展する前に相談する事をお勧めします。
最後に、兼國治郎氏の去年末のnoteにおける投稿によると、現在は株式会社FEMSHINを立ち上げたようです。
まだ情報も少なく兼國治郎氏の立ち上げた会社と同一かは分かりませんが、WEBで検索しても代表取締役が横田裕美という兼國治郎氏とは別の方となっており、FEMSHIN（フェムシン？）の正式な読み方も不明ですが、株式会社日本美容整骨学院が破産直前に登記変更する前の名称が株式会社Speed小顔ヒロであった点・最近はフェムケアに注力している点などからも、いつか突然フェム神なる人物が登場し、同じ歴史を繰り返していくのではないか？と感じざるを得ないのは、果たして当組合だけでしょうか？
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